高知市の岡ア誠也市長は、このほど開いた定例記者会見で、熊本地震から1年が経過したことを踏まえ、熊本地震を教訓に市が取り組むこととして、宇賀清掃工場の設備落下対策や住宅の耐震化に向けた支援を強化することを挙げた。
岡ア市長は、熊本地震発生時に熊本市内にある2カ所の清掃工場のうち1カ所で排煙ダクトが落下、機能停止したことに触れ「高知市内には宇賀清掃工場の1カ所しかなく、2017年度にはダクト落下防止などの対応を進めたい」と述べた。
また木造住宅の崩壊が多く見られたことから、従来より住宅耐震改修の助成額を17万5000円引き上げ、国と県も合わせて現行の92万5000円から110万円まで引き上げる考えを示した。合わせて、南海トラフ地震では大規模な余震が続くと想定されていることから「避難勧告や命令を解除するタイミングが非常に難しくなった」と述べ、建築士などからなる応急危険度判定士の人数が少ない状況を受け「養成しないと間に合わない」と危機感を募らせた。
提供:建通新聞社