国土交通省木曽川上流河川事務所は、2017年度の予算と主要事業を明らかにした。業務取扱費を除いた予算総額は前年度当初比3%減の101億8021万円。犀川遊水地事業や牧田川の樋門改築などを盛り込んだ。
内訳は、河川整備事業のうち、河川改修(特定構造物改築事業費を含む)が4%減の39億7300万円。河川維持修繕は7%増の32億7330万円、河川工作物関連応急対策事業が6%減の3億8180万円、堰堤維持が5%増の6億4648万円。都市水環境整備の総合水系環境整備事業は7%減の1億8890万円。受託工事のうち、河川工事は53%減の3億1500万円、ダム工事が74%増の6968万円。都市公園事業の国営公園整備が24%減の2億9138万円、国営公園維持管理が3%増の10億4066万円。
17年度事業方針として、河川改修では木曽川の老朽化した特殊堤防改築や護岸整備を行い、長良川中流部、揖斐川、支川牧田川の河道掘削を継続する。維持管理ではポンプやゲートなどの機能改善、堤防法面や護岸補修など。環境整備はワンド環境を整備・保全する。木曽三川公園は、フラワーパーク江南のU期エリア開園に向けた管理施設整備の継続実施、河川環境楽園などで管理施設の再整備を行う。横山ダムは、流木処理・貯水池に堆積した土砂の掘削などを盛り込んだ。
主要事業計画は次の通り。
〈河川改修事業〉
◇木曽川
▽起地区・一宮市起地先で特殊堤防を改築し、新しい築堤護岸整備▽拾町野地区・稲沢市祖父江地先で低水護岸整備を継続実施
◇犀川遊水地地区
▽瑞穂市祖父江と牛牧地先で天王川分水路の整備継続、五六川の整備
◇長良川
▽桑原地区・羽島市桑原地先で防災船着場を整備▽幡長地区・海津市平田町地先で河道掘削を継続実施
◇牧田川
▽直江地区・養老町直江地先で河道掘削を実施▽船附地区・養老町船附地先で樋門改築
〈環境整備事業〉
▽羽島市でワンドの環境整備を推進し、木曽川中流域全体のモニタリング調査を実施▽岐阜市で砂れき河原の維持管理を目指し、整備箇所のモニタリング調査▽木曽川可児地区・緩傾斜堤防や階段などを整備するため詳細設計を実施
〈河川管理〉
▽河川管理施設の維持修繕▽堤防除草工事▽護岸修繕や急勾配な堤防法面の改善など堤防機能を守る維持工事▽河道内の樹木の伐採▽機械設備の修繕
〈国営公園整備事業〉
▽フラワーパーク江南・U期エリアの管理施設整備を継続実施▽かさだ広場、各務原アウトドアフィールド・老朽化した管理施設の修繕▽河川環境楽園・老朽化した管理施設の再整備▽138タワーパーク・老朽化した管理施設の修繕▽桜堤サブセンター、木曽川長良背割堤・堤内地の整備に向けて用地買収を継続実施
提供:
建通新聞社(2017/04/18)