岡崎市は、「龍北総合運動場」(仮称)整備をPFI事業で実施するため実施方針を公表した。旧愛知県岡崎総合運動場を再整備するもので、概算総事業費は約34億円を設定、2020年度の全面供用開始を目指す。同市では公募型プロポーザルにより事業者を選定する方針で、6月上旬に募集要項などを公表。11月上旬の提案書提出を経て、12月中旬に優先交渉権者を決定する。4月25日に説明会と現地見学会を行う予定で、参加希望者を18日まで受け付ける。
実施方針によると、募集する事業者は設計や建築、土木などの複数企業により構成するグループとする。主な参加要件は、市内業者が岡崎市総合評定値、市外業者が経審総合評定値でいずれも建築企業で1100点以上、土木企業で1200点以上の特定建設業許可業者−など。事業期間は契約締結から35年3月末まで。
同計画は、愛知県から移管することで基本合意した旧県営岡崎運動場に対して、施設改修や補修などにより再整備するもので、岡崎市が継続運営していく。陸上競技場を中心に、野球、サッカー、テニスなど各ゾーンが取り囲む9ゾーンを設定。現在のテニスコートエリアを多目的広場ゾーン、屋外プールエリアをテニスゾーンに変更する。
このうち、陸上競技場は全天候型トラックに改修して県・地区大会が開催できる全日本陸上競技連盟公認第3種陸上競技場を目指す。フィールド内は、陸上競技の跳躍種目や投てき種目の他、JFLのサッカー公式戦やラグビーの試合が可能な整備を行う。収容人数約5000人とするスタンドの整備などを盛り込んだ。18年4月をめどに移管する見通しだ。
同施設は、1968年に愛知県が開設した総合運動場で、全体面積は約20f。陸上競技場の他、野球場3面(軟式)、サッカー場1面、テニスコート8面、アーチェリー場1カ所、プール3タイプを備える。老朽化が激しいプールは移管を見送り廃止する。
優先交渉権者の決定後は、18年1月の基本協定、2月の仮契約を経て、3月市議会の承認案件とする見込み。各施設の工事は18〜20年度の見通しで、20年度内の全面供用開始を目指す。
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建通新聞社