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日本工業経済新聞社(茨城)
2017/04/13

【茨城】江戸崎衛生組合が新ごみ焼却施設整備再開へ

 稲敷市と美浦村で構成する江戸崎地方衛生土木組合(管理者=田口久克稲敷市長)の2017年度予算は、歳出総額14億7213万7000円。中断していた新ごみ焼却施設整備運営事業の再開に向けて、施設整備計画支援業務に2カ年継続費1億1760万円(17年度=8960万円、18年度=2800万円)と施設建設事業技術支援業務に300万円を予算化した。
 新ごみ焼却施設は、1989年から稼動する現在の環境センター(稲敷市高田424)の老朽化が進み、維持管理費が増大していることから、焼却施設(ストーカ炉または流動床炉、1日当たり70t)、リサイクルセンター、管理棟、車庫棟、浸透池など一式を同じ場所に改築するもの。
 設計・施工・維持管理一括のDBO方式の採用を予定し、40年3月末の契約期限で160億円(工事費90億円、運営委託費70億円)を予算化しようとしたが、拡張用地の地権者の1人が稲敷市議会議員であることが組合議会から問題視され、昨年度は計画の見直しに入っていた。
 組合議会は昨年12月に、当初計画とは別のコンパクト敷地案を作成。既存計画の拡張用地が1万7000uなのに対し、コンパクト案は7600u(進入路用地)で、地権者は2人とも前向きという。ただ、環境アセスメントや都市計画決定の手続きがあらためて必要となることから、事業期間は2年程度余分にかかることが考えられる。
 本年度予算にはコンパクト案を前提として、施設整備計画支援業務(測量、地質調査、土壌調査、環境アセスメント、進入路設計、都市計画決定事務、工事発注手続き)に合わせて1億1760万円の2カ年継続費を設定。基本計画を策定した潟Gイト日本技術開発水戸事務所(水戸市)と随意契約する可能性が高い。
 また、施設建設事業技術支援業務委託に300万円を措置。こちらは公益社団法人全国都市清掃会議(東京都文京区)と随意契約する見込み。
 既存計画となるか、コンパクト案になるかは、4月16日投開票の稲敷市長選挙の結果によるところが大きいようだ。
 予算にはこのほか、焼却施設の修繕(中央制御監視システムなど)に3億1111万5000円、斎場の聖苑香澄(稲敷市須賀津1872−6)の火葬炉修繕に1585万5000円と照明LED化工事に1004万1000円を配分している。