岡山県は、県警察本部庁舎建築工事の一般競争入札(総合評価落札方式)を早ければ5月中にも公告する。WTO(世界貿易機関)の対象案件となるため、公告後の入札まで60日間を有する。9月議会での承認を経て、10月から着工する運びだ。2020年6月の完成、秋からの供用開始を目指す。総事業費は約123億円。
また、電気と機械設備を建築工事とほぼ同時期にそれぞれ別途で発注する予定。こちらも議会の承認案件。この他、立体車庫の新築については詳細設計付き工事として6月末までに発注する考えでいる。
新庁舎の規模は鉄骨一部鉄骨鉄筋コンクリート造地下1階地上13階建て延べ1万9840平方b。免震構造を採用。非常用発電機を2台運用し、72時間連続運転が可能となる。セキュリティー対策のため出入り口を2カ所に集約。地下は駐車場、1〜3階と6階〜10階が執務室、11階が情報通信施設、12階が大会議室・道場、13階が電気・空調設備。また、通信指令室や交通管制センター、総合指揮室を統合し、4〜5階に設置する。
建設地は県南庁舎跡地(北区内山下2ノ4ノ6)で、現在は地下構造物(擁壁として使用中)を残すのみとなっている。用地はほぼ更地の状態で、埋蔵物調査が4月末をめどに進められている。
実施設計は日建設計・倉森建築設計事務所設計共同体(大阪市)が担当している。納期は5月まで。
立体車庫については、建設予定の本部庁舎から200b程度北西に位置する交通安全協会の跡地(北区内山下1ノ5ノ102)に建設する。鉄骨造4階5層延べ約2940平方bで約110台収容可能。国土交通省の大臣認定(※用語説明)を取得した建物となるため、詳細設計付きの工事発注とする。設計期間は6カ月間程度で、その後工事を進め18年度中の完成を予定している。
※用語解説 大臣認定・・・特殊な構造方法を用いた建築物や新しく開発された材料、設備などについては、一般的な基準ではなく、高度な方法によって性能を検証する場合があり、そのような建築物や材料などに対応するため、国土交通大臣が認定する制度が設けられている。
「提供:建通新聞社」