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建設経済新聞社
2017/04/11

【京都】芸大移転で設計者選定委設置 創造的な提案をプロポで募集

 京都市はこのほど、市長の諮問機関として「京都市立芸術大学移転整備工事設計業務受託者選定委員会」を設置した。
 市は4月から9月にかけて公募型プロポーザルで設計者を選定する考え。基本設計・実施設計は一括で発注する予定。9月から32年3月まで設計を行う。
 32年度に施工者を選定した後、工事着手し、34年度まで工事を行い、35年度の供用開始を目指す。
 29年度発注見通しによると、業務で2件の発注を予定する。
 京都市立芸術大学移転整備事業に係る土地履歴調査業務委託を第1四半期に発注。概算額区分は250万円超1000万円未満。
 京都市立芸術大学移転整備事業ただし、地質調査業務委託を第2四半期に発注。概算額区分は1000万円以上WTO対象未満。
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 市がこのほどまとめた京都市立芸術大学移転整備基本計画(日本総合研究所大阪本社が担当)によると、事業手法は分離発注手法が最適な事業手法と考えられるとした。
 移転予定地はJR京都駅の東側に位置する下京区の崇仁地域。塩小路通南側で鴨川と高倉通に挟まれたエリアで、敷地面積は約3万8000u。
 西京区大枝の現キャンパスよりも敷地面積は減少(6万8601u→約3万8000u)し、崇仁地域のA地区(敷地面積約1万2000u)・B地区(敷地面積約6000u)・C地区(敷地面積約2万u)の3地区に分かれることになるが、都市中心部における土地の有効活用を図り、延床面積は増加(3万9099u→約5万5000u)する計画。
 建物規模は、美術学部・美術研究科が延約2万8000u(各専攻、学部共用(工房・加工スペースなど))、音楽学部・音楽研究科が延約1万u(各専攻、学部共用(合奏スペース)、音楽ホール兼講堂)、共通が約1万7000u(共通教育スペース、日本伝統音楽研究センター、芸術資源研究センター、附属施設(展示・収蔵機能や図書館機能、教育研究の発信・育成スペースなど)、事務局、ギャラリー、収蔵スペースなど)で合計約5万5000u(市立銅駝美術工芸高等学校、既存施設を活用する予定の元崇仁小学校体育館の面積は含まず)。
 基本計画では配置計画案として計3案を示した。3案全てにおいて、移転予定地の将来性を踏まえ、オープンスペース(将来活用地)を配置している。将来活用地の予定地は高倉通東側でJR東海道線北側。
 移転事業の概算事業費(設計・調査費、建設費)は約250億円を見込む。
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 銅陀美工高は、芸大移転予定地のC地区(河原町通と高倉通に挟まれた約2万u。現在は市営住宅(下之町西部団地)等がある)に移転整備する。移転整備予定地はC地区の河原町通沿い。芸大と体育館や食堂などの共用を検討している。
 現在の銅陀美工高(中京区土手町通竹屋町下る鉾田町542)は、生徒数が美術工芸科生徒278人、教職員が38人。敷地面積は建物敷地4032u+運動場2040uで、建物は延8140u(校舎7574u+体育館566u)。
 また芸大移転に伴い、崇仁地域にある崇仁保育所(下京区下之町6−3、4−3/定員140人)は民営化し、整備・運営を行う事業者により、現在地から北側約700mに位置する元六条院小学校(下京区若松町420。稚松公園(南側)の活用も含めて検討)の一部に移転する計画。整備スケジュール予定によると、29年度に都市計画変更手続き(公園区域を変更する場合)及び整備・運営法人を行う社会福祉法人等の選定を行う。30年度に施設整備工事を実施。31年4月に移転し、整備・運営法人による運営開始を目指す。既存の崇仁保育所の幼児棟(昭和41年築)と乳児棟(平成4年築)は移転後に解体する。