東京都福祉保健局は、旧東京都心身障害者福祉センターの解体に伴う実施設計業務の希望制指名競争入札手続きを6月に開始する。特別支援学校の建設地としての活用に向け、合築している施設の運営や近隣への影響を抑えつつ、既存施設を安全で効率的に解体できるよう作業工程を固める。2018年7月納期で成果を得て18年度に工事に着手する考えだ。
心身障害者福祉センター(新宿区戸山3ノ17ノ2、全体敷地面積1万2204平方b)は、肢体不自由者更生施設や心身障害者職能開発センターを併設していた。本館や旧生活棟、旧別館などで構成する既存建物(鉄筋コンクリート造地下1階地上4階建て延べ1万1757平方b)は、1968年の開設で老朽化して狭いため、既に機能を他の施設に移転している。
同センターは、都職員共済組合の戸山庁舎と合築しているため、同庁舎の運営に支障を来さないよう解体する。
16年度に寿建築研究所(目黒区)で取りまとめた解体工事の検討支援業務の結果を基に、効果的・効率的に作業を進めていくための工程などを実施設計の中で検討する。18〜19年度の2カ年で施工する計画。
解体後の跡地には、教育庁が知的障害教育部門の小学部・中学部・高等部に、肢体不自由教育部門の高等部を併置した「戸山地区学園特別支援学校」を新設する。普通教室や音楽室、生活訓練室、言語訓練室、体育室、食堂などを配置した延べ床面積約2万4000平方b規模の校舎を建設することを想定。心身障害者福祉センターの解体の進展を踏まえながら、26年度の開校を目指して設計や工事を進めていく考えだ。
提供:建通新聞社