アリーナやテナント棟の新設など盛る 整備基本計画検討委員会が最終会合 佐賀県総合運動場等整備基本計画検討委員会(委員長・坂元康成佐賀大学教育学部教授)の最終会合が27日、佐賀市のホテルニューオータニ佐賀であり、同基本計画を決定した。アリーナやテナント棟の新設、陸上競技場改修、駐車場整備などを盛り込んでおり、早ければ2017年度から設計に着手し、22年度の整備完了を目指す。
同計画では2023年の国民体育大会・全国障害者スポーツ大会の開催、国体後の生かし方を見据え、各施設の担う役割を整理した上で、施設の整備内容や整備スケジュールを示している。
主な整備内容としては、水泳場東側の駐車場にプロスポーツの試合やコンサートの開催を想定したアリーナを新設し、アリーナ北側に店舗などが入るテナント棟を設置。陸上競技場には雨天練習場を設け、走路や老朽化している施設を改修する。
総合体育館北側にボクシング場とフェンシング場を移転整備し、同体育館の空調改修なども実施。駐車場は公務員宿舎跡と第2補助競技場に合計約1000台分を整備する。
整備スケジュールとしては早ければ17年度から基本設計などに入り、19年度からアリーナや陸上競技場、水泳場、周辺整備などの工事に着工、22年度までに全整備を完了させる予定。
整備内容は次の通り。
【新たに整備する施設】
▽アリーナ=メインアリーナのフロアはバスケットボールコート3面の広さとする。観客席数は6000席以上の規模(固定席4000席以上)。外観の形状はシンプルにし、プロスポーツやイベントなどで使いやすい施設を追及する。災害時における防災活動の拠点として必要な機能を備える
▽テナント棟=人が憩い、集えるような場所とするため、カフェやレストラン、スポーツショップ、スポーツパーク、フィットネススタジオなど有料テナントが入るテナント棟とペデストリアンデッキ(歩行者用デッキ)を一体的に整備する
【既存施設】
▽陸上競技場(総合運動場)=国体の陸上競技場の施設基準である第1種陸上競技場の基準を満たすため、雨天練習場の整備、走路の改修、大会運営のための諸室整備、老朽化した施設の改修などを行う
▽水泳場(同)=国体の水泳競技の施設基準を満たすとともに、利用者の利便性を向上させるため、コース幅を変更し、屋外50bプールを屋内プールへ改修する
▽庭球場(同)=国体のテニス競技の施設基準を満たすとともに、利用者の利便性を向上させるため、現在の14面を16面に増やすコート整備、老朽化したコートの改修を行う
▽ボクシング場、フェンシング場(同)=総合体育館敷地内へ移転整備する
▽エアーライフル射撃場(同)=第2補助競技場へ移転整備する
▽管理棟(同)=管理棟の合宿所をリノベーションする
▽駐車場(同)=公務員宿舎跡(約300台)、第2補助競技場(約700台)を駐車場として整備する
▽総合体育館=大競技場の空調改修、小競技場、剣道場、柔道場などの空調を整備する
▽市村記念体育館=体育施設としての用途を廃止する
【外構など】
▽ペデストリアンデッキ(歩行者用デッキ)=総合運動場と総合体育館、陸上競技場とアリーナ、水泳場をつなぐようにペデストリアンデッキを整備する
▽外構整備=日常的に使える公園的な空間として、陸上競技場周辺にベンチなどを設けるとともに、木陰や子供の遊び場、イベントスペースなど、人が憩い、集えるような場所として整備する