岡山市水道局は、2017年度から26年度までの10年間を計画期間とした水道事業総合基本計画(アクアプラン2017)を策定、17年度からも同プランに沿って、引き続き、浄水施設の計画的更新や耐震化などを進める。浄水施設の耐震率は、現状(15年度)の8・4%から26年度には64・9%とすることを目指す。
また、約4300`敷設されている水道管路を計画的に更新し、併せて耐震化も進める。26年度までに基幹管路(口径400_以上)の耐震適合率を現状(15年度)の41・8%から52・3%とする計画。
主な施策は次の通り。
=浄水・配水施設の計画的更新と耐震化=
1.浄水施設の計画的更新と耐震化−アセットマネジメントによる計画に基づいて、老朽化した浄水施設の更新、施設の耐震化を進める。三野浄水場の更新を優先し、急速ろ過系統の耐震化を完了する。浄水施設の耐震率=現状(15年度)8・4%→目標(26年度)64・9%
2.電気・機械設備の計画的更新−電気・機械設備について点検、修繕による施設の長寿命化を図りながら、優先順位を定めて適切な時期に更新、改良を行う。併せて更新時には、省エネルギー、高効率化などの機能向上を図り、環境対策の推進にも努める
3.配水池、ポンプ場の耐震化−耐震化されていない基幹となる配水池やポンプ場を優先して耐震診断を行い、耐震補強と施設更新の整合を図りながら、計画的に施設の耐震化を進める。配水池の耐震化率=現状(15年度)57・9%→目標(26年度)78・5%。ポンプ場の耐震化率=現状(15年度)48・8%→目標(26年度)84・3%
4.浄水施設の再編−将来の水需要に応じた施設規模による再編、整備を行う。地理的特性や経済性を踏まえた上で、浄水処理方法の変更、ダウンサイジング、統廃合・企業団からの受水への切り替えなどを検討する
5.浄水場監視体制、セキュリティー対策の強化−浄水・配水施設の再編・整備に併せて、効率的に行えるように施設の監視体制の強化、集約を行う。監視カメラの増強・侵入防止センサーなどの機械警備の導入
=水道管路の計画的更新と耐震化=
1.老朽管の更新と管路の耐震化−今後10年間で老朽管(口径100_以上)延長250`の更新を行う。また、鋳鉄管やビニール管などの配水管と基幹管路である大口径配水管(口径400_以上)、導水管、送水管を更新し、管路の耐震化を推進する。基幹管路(口径400_以上)耐震適合率=現状(15年度)41・8%→目標(26年度)52・3%。管路耐震管率=現状(15年度)13・2%→目標(26年度)25・1%
2.災害時に拠点となる施設へ至る管路の耐震化−医療施設(地域の主要な病院および200床以上ある病院)へ至る管路を優先的に耐震化し、その他の災害時に拠点となる施設の耐震化も効率的に行う。管路耐震化済みの災害時に拠点となる施設数=現状(15年度)9施設(うち、管路耐震化済みの給水優先度の高い医療施設数3施設)→目標(26年度)49施設(同11施設)
3.維持管理業務の強化−仕切弁などの弁栓類や水管橋・橋梁添加管の点検と事故歴などのデータ整備を進めることで管路状況把握の精度を高め、併せて点検業務に関するマニュアルを作成して管理機能の強化を図る
「提供:建通新聞社」