日刊建設工業新聞
2017/04/04
【鳥取】国交省中国主要事業 鳥取西道路に事業費210億円確保
国土交通省中国地方整備局は31日、2017年度の主要事業とカ所ごとの事業費(カ所付け)を発表した。予想通り山陰道北条道路(湯梨浜町はわい長瀬−琴浦町槻下13・5`)の新規事業化が正式決定し、07年以来10年ぶりの事業再開が決まった。
県内直轄事業費は327億円で、ピークが過ぎた山陰道鳥取西道路の事業費減(前年比10%減)が響いて前年比12%減。
北条道路は東側で一部盛り土が行われていたが、07年に県内山陰道の他区間を優先するため事業凍結となり、県内山陰道で唯一の未事業化区間だった。整備区間は、はわいIC−大栄東伯ICを幅員7・0(10・5)bで結ぶ13・5`。ルート途中、北条と大栄の2カ所にICを設置する。暫定2車線の建設費は364億円。
新規事業採択を受け、平井伸治知事は「山陰道が一本の道でつながり、鳥取県は一つになる。円滑な事業推進に取り組む」とのコメントを出した。
17年度事業費は1億円。ルート西側を中心に測量と地質調査を実施する。
関連して湯梨浜と北栄地区の事故対策では、交差点改良に6億4500万円。2区間の交差点立体化の調査設計、改良工事、橋りょう下部工事を推進する。
また、北条道路と北条湯原道路を接続する北条ジャンクション(JCT)が、補助事業として新規採択された。事業費4000万円で詳細設計を進める。
鳥取西道路は210億円。鳥取西IC−青谷IC19・3`は18年の開通に向けて必要額が確保された。うち浜村鹿野温泉IC−青谷IC4・7`は今年17年中に供用させる。
鳥取自動車道の付加追い越し車線は19億円。智頭IC付近3・1`と、鳥取IC付近2・5`の2区間の橋りょう工事、トンネル工事を推進する。
山陰道米子道路の付加車線には3億2800万円。日野川東IC−米子南ICの改良工事、橋梁工事を継続する。
国道53号栄町電線共同溝は9800万円を計上。若桜街道・栄町交差点−若桜橋まで0・7`を無電柱化するため、調査設計を進めて本体工事の着工を目指す。
港湾事業は前年比16%増の11億円。境港ふ頭再編改良事業は10億円で、19年度の完成を目指してマイナス10bの岸壁整備(280b)に必要な地盤改良工事を推進。鳥取港は1億円で、西浜航路に整備中の防波堤消波工を促進する。
河川事業は48億円。千代川は八日市堰の改修を含めた河道掘削に2億2000万円、天神川は米積地区の河道掘削、才ヶ崎堰改修に2億8600万円、日野川は法勝寺川青木地区の護岸整備に2億8400万円、斐伊川は葭津地区の樋門整備などに32億0700万円を投じる。砂防事業は12億円で、天神川水系の火山砂防5カ所に6億6000万円、日野川水系の火山砂防カ所に5億2900万円を計上した。