徳島市の新ホール(音楽・芸術ホール)の建設候補地を検討する「市ホール建設候補地検討会議」の初会合が3月29日、徳島市内で開かれた(写真)。
会長に徳島大学理工学部の山中英生教授を選出した他、市から新ホールの基本方針やすでに示している新文化センターの敷地など3カ所の候補地の概要説明を受け、意見交換した。今後、4〜5月にかけて3回ほど会合を開き、5月下旬には建設候補地の評価(意見書)を市に提出する。これを受けて市は、同下旬にも市中心市街地活性化推進本部を開き、建設候補地を選定。6月市議会定例会に報告することにしている。
候補地は▽市文化センター敷地(徳島町城内1)約4538平方b▽JR徳島駅西側駐車場(寺島本町西1)約4866平方b▽旧動物園跡地(中徳島町2)約1万8879平方b−の3カ所。いずれも「市内中心部に位置し、比較的交通アクセスが良い」「市有地または土地利用が可能な用地」「文化センターと同程度の敷地面積」−といった条件を満たしているとして市内部で抽出した。なお、旧動物園跡地は市有地で、文化センター敷地は国・県・市がそれぞれ部分的に所有。また、徳島駅西側駐車場はJR四国などが所有する民有地となっている。
当日の会合では、委員から「この3カ所の中で必ず決めなければならないのか」といった会議の目的を改めて確認する場面もあった。市はこの3カ所の中で検討し、各候補地について評価をしてもらう旨の説明を行い、理解を求めた。
今後は各候補地について、基本方針に沿った施設建設の可能性や法令上の課題、交通アクセス、整備コスト・期間などで、メリット・デメリットの整理を行うなどし、同検討会議で意見・評価をもらうことにしている。
なお、当日の会議で市は、1800〜2000席程度もしくは1000〜1500席の大ホールと、200〜300席または500席規模の小ホールに加え、リハーサル室や活動室といった創造支援ゾーンを機能的に配置した施設機能のイメージを示すとともに、整備に当たっては、設計・工事期間を短縮できる点などから、民間活力を利用したPFIなどを視野に入れた検討を進めるべきとし、2017年度に建設候補地の選定と基本構想・基本計画の見直しを行えた場合、23年度に開館が可能というプロセス案を示している。
提供:建通新聞社