北海道建設新聞社
2017/03/31
【北海道】札幌学院大が新札幌の再開発エリアに分校舎−21年開校目指し
学校法人札幌学院大学(江別市文京台11、井上俊彌理事長)が、新札幌に分校舎の建設を検討していることが30日、分かった。青少年科学館西側の厚別中央1条5丁目の敷地約1・6haを取得して新設する計画。施設は地上6階、延べ1万2176m²の規模で本校舎の学部とは別に文系学部を新たに設置する考えだ。さらに、新校舎に隣接した場所に道外の学校法人が看護学部の進出を検討しており、同大と調整を進めているもようだ。いずれも開校は2021年4月を予定している。
同大が取得を検討する敷地は、札幌市が再開発を条件に公募提案型売却を募っていた新さっぽろ駅周辺地区G・I街区のうち、約1・6haのG街区。公募で最優秀提案者に選ばれた大和ハウス工業札幌支店などと連携し、事業を進めていく。少子化の影響で同大の16年度入学者数は約540人にとどまり減少傾向にあるため、地下鉄新さっぽろ駅が徒歩圏と交通の利便性が高い場所での、新たな取り組みにより学生確保を図る考えだ。
新校舎に設ける学部については、まだ固まっていないとするが、同大は文系の学部を検討しているとみられる。同大は18年にも心理学部臨床心理学科の新設を検討しているほか、さらに経済系の新学部も設置する動きもある。
敷地内には新校舎のほか、地上2階、延べ1392m²の産学連携施設も新設する計画。概要については未定としているが同大は「理系ではなく、こちらも文系で何かできないか考えている」と述べた。
一方、看護学部の設置を構想する道外の学校法人に一部敷地を貸し出すことも視野に入れる。施設は地上4階、延べ7267m²とし、現在、開校に向けて調整を進めているようだ。JR新札幌駅北側で同時に開発が始まるI街区(約3・9ha)では、脳神経や整形外科など4つの医療機関を集約した、医療ツーリズムの拠点ができる。G街区でも医療に関する教育機関を設置し、連携していくとみられる。