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建設経済新聞社
2017/03/31

【京都】水道・下水道マネジメント計画 管更新費の削減イメージ示す

 京都市上下水道局は30日、中長期的な視点に立って施設を管理運営する施設マネジメントの考え方を示した「水道及び下水道施設マネジメント基本計画」をまとめ、明らかにした。
 布設ピーク時(水道事業は昭和40〜50年代、公共下水道事業は昭和50年代〜平成初期)の水道管・下水道管について、今後、集中的に更新時期を迎え、施設の長寿命化や更なるコスト縮減などが必要とし、選択と集中のもと、水道及び下水道施設等の規模の見直しを図るとともに、効率的なマネジメントを行う。
 取り組みの柱は、@ライフサイクルコストの縮減と事業費の平準化A施設の機能や性能を踏まえた計画的な維持修繕B施設規模の適正化及び現有する施設の有効活用C施設機能の高度化及び最適化D技術継承の体系化E上下水道利用者等へのサービスの向上。
 各施設のマネジメントの進め方については、まず施設情報をデータベース化する。データベース化された情報をもとに、優先的に点検・診断する施設の順位付けを行う。
 点検等で改築・修繕が必要と判断される施設については、各種対策の実施に係る経費と得られる余寿命をもとにライフサイクルコストを分析。費用が最小となる対策を選択し、併せて事業費の平準化を検討する。
 水道管(配水管)と下水道管を法定耐用年数で更新した場合と比べ、長寿命化と事業費の平準化を行うことで、水道管で約7000億円(100年間で約1兆5000億円→約8000億円)、下水道管で約5000億円(100年間で約1兆6000億円→約1兆1000億円)の費用削減効果が見込まれるとした。
 水道事業の主な水道施設は疏水施設(第1疏水、第2疏水)が総延長約35q、浄水施設が3ヵ所、配水池が29池、ポンプ施設が31ヵ所、管路(導水管・送水管・配水管・補助配水管)が総延長約3927q。地域水道事業の主な水道施設は浄水施設が13ヵ所、配水池が20ヵ所、ポンプ施設が8ヵ所、管路(導水管・送水管・配水管)が総延長約136q。京北地域水道事業の主な水道施設は浄水施設が8ヵ所、配水池が16ヵ所、ポンプ施設が6ヵ所、管路(導水管・送水管・配水管)が総延長約170q(以上全て28年3月末現在。地域水道事業と京北地域水道事業は29年4月1日から水道事業へ事業統合)。
 公共下水道事業の主な下水道施設は処理施設が4ヵ所、ポンプ施設(マンホールポンプ等を除く)が24ヵ所、管路(管渠、マンホール等)が総延長約4098q。京北特定環境保全公共下水道事業の主な下水道施設は処理施設が1ヵ所、管路(管渠、マンホール等)が総延長約53q。北部地域特定環境保全公共下水道事業の主な下水道施設は管路(管渠、マンホール等)が総延長約51q(全て28年3月末現在。京北特定環境保全公共下水道事業と北部地域特定環境保全公共下水道事業は29年4月1日から公共下水道事業へ経営統合)。
 水道事業と公共下水道事業の主な庁舎は上下水道局本庁舎等25ヵ所、延3万2181u(28年3月末現在)。