日本工業経済新聞社(茨城)
2017/03/30
【茨城】県土木部が調査基準価格と最低制限価格の設定方法を改正
県土木部は、国の動きに合わせて低入札価格調査基準価格と最低制限価格の設定方法を改正。工事では、現場作業員の賃金等である労務費の算入率をこれまでの「0・95」から「1・0」へ変更し、直接工事費の算入率を現行の「0・95」から「0・97」へ引き上げる。これにより平均的な建設工事においては、予定価格に対する割合が88〜90%となる見込み。委託業務では、測量業務の諸経費と土木関係コンサルタント業務の一般管理費等に対する算入率を引き上げる。いずれも本年4月1日以降に入札公告または指名通知を行う案件から適用する。
県土木部では、公共工事におけるダンピング受注による工事品質の低下、下請業者へのしわ寄せ防止の徹底を図るため、中央公契連モデルの改正を受け、低入札価格調査基準価格と最低制限価格の設定方法を改正。工事における労務費の算入率を「0・95」から「1・0」へ変更。直接工事費の参入率は現行の「0・95」から「0・97」へ引き上げる。
委託業務では、ダンピング競争の防止、業務成果の品質確保を図るため、測量業務の諸経費と土木関係コンサルタント業務の一般管理費等に対する算入率を、それぞれ「0・45」から「0・48」へ引き上げる。これにより予定価格に対する割合は78〜80%程度まで引き上げられる見通し。建築関係コンサルタント業務、地質調査業務、補償関係コンサルタント業務に関する変更はない。
なお、工事、建設コンサルタント業務等委託のいずれも低入札価格調査制度および最低制限価格制度の対象金額に変更はない。また従来どおり工事は予定価格の70〜90%、委託業務は60〜80%(地質調査は約66〜85%)の範囲内で設定。最低制限価格については、最低制限基本価格にパソコンが無作為に抽出したランダム係数を乗じて算出する。