京都府立大学、府立医科大学を束ねる京都府公立大学法人の29年度計画がこのほど明らかになった。
施設・設備に関する計画の予定額(総額)は10億7100万円。主な内容は、(本院)診療機器整備、(本院)老朽施設・設備整備、(本院)永守記念最先端がん治療研究センター機器整備、(本院)母体・胎児集中治療室整備、(本院)手術室整備、(北部)がん診療棟整備。財源は京都府補助金、京都府貸付金、附属病院収入。
府大の主な計画は、▽和食文化高等教育機関の設置に向けて、文部科学省との協議・調整を進める▽耐用年数を経過した情報機器の更新等により教育環境の整備・改善▽28年度に策定した備品整備計画などに基づき、研究環境整備を順次進めていく▽施設老朽化が進む中、既存施設の改修・耐震化・建替整備について京都府に働きかける▽老朽化が著しい給排水・空調設備などについて優先度・緊急度に応じて必要な修繕を行うなど、安全なキャンパス環境を維持する等。
医大の主な計画は、▽大学院医学研究科中央研究室において必要な研究機器等の整備▽北部医療センターにおける実習施設としての充実化を図るための整備を進める▽30年度からの陽子線がん治療実施に向けて、陽子線治療機器の設置と運営組織・手段の構築を進めるとともに、医療従事者(医師・医学物理士・放射線技師)を育成する▽附属病院においては、手術待ち状態の改善を図るため手術室を増室するとともに、母体・胎児集中治療室(MFICU)を整備する▽附属北部医療センターにおいては、がんの診断から治療までを一体的に実施するため、北部地域で初となる放射線治療機器(リニアック)及びがん診断機器(PET−CT)を新たに整備する「がん診療棟」の新築整備に向けた実施設計を行う▽河原町・広小路キャンパスでは、施設の機能維持を図るため老朽化した施設や設備など整備箇所を定め必要な整備等を実施する等。