北陸地方整備局と東北地方整備局は28日、社会資本整備審議会分科会の第5回合同小委員会を新潟市と仙台市の両整備局で開いた。新潟山形南部連絡道路の関川−小国間が議題となり、計画段階評価の検討や意見聴取を基にした3つのルート帯案を新たに示した。
2会場をテレビ中継で結び行った委員会には、委員7人と両整備局の担当者8人が出席。計画段階評価手続き中の関川−小国間延長12キロについて審議した。国道113号の現道は小国町の中心部を通っており、日常生活の安全性確保、製造業等の支援、医療施設への移動信頼性向上などが課題となっている。
今回示されたルート帯案のうち、市街地側ルート全線新設案は市街地近隣の現道北側を通過するもので、製造業拠点へのアクセスに最も優れる。延長は約13キロ。整備費用の概算は260−310億円。最短ルート全線新設案は、対象区間を最短ルートで結ぶもの。市街地南側の山間部を通るため、市街地からの利便性に劣るが、域外交通の速達性に最も優れる。延長は約11キロ、概算整備費用は300−350億円。また、市街地側ルート新設+現道改良案は市街地の現道改良と西側別線区間の新設を行うもので、延長は約12キロ、整備費用の概算は260−310億円。現道交通への影響が大きく、支障家屋が約160棟と他の案の4−5倍になるのがネックとなる。
委員からは、コスト面の試算や山間部の構造物に関する質問などが挙がった。今後、地域住民や企業を対象とした第2回アンケートを行い、ルート帯案について意見を集める。