金沢市は新年度、LRT(次世代型路面電車システム)やBRT(バス高速輸送システム)などが想定される新しい交通システムの導入に向けた調査に着手する。当初予算に関連事業費を計上している。
導入環境整備事業費1200万円では、都心部周辺主要道路および細街路の交通量量調査など影響調査を実施し、環境整備による効果を検証。検討調査費1070万円では、環境整備に必要な検討調査を行う。
市は今年度、新交通システムの導入について探る検討委員会(委員長/高山純一委員長金沢大学教授)を設置。検討委は導入ルートについて、金沢港―金沢駅―香林坊―野町駅の都心軸(約7・8キロ)を基本としたルートを提言した。
導入機種に関して検討委は、コストや利用者の利便性を考慮した上で、地上走行を基本としたシステムが望ましく、LRTとBRTが適当としたが、具体的な導入機種にに関しては引き続き慎重な検討を重ねていく必要があると提言。さらに、高山委員長はART(自動運転等による次世代都市交通システム)などの技術革新が進むことから、国の動向を踏まえた機種選定が必要とした。
山野之義市長は新交通システムの導入に意欲的な姿勢を見せており、今後は関係機関との連携を深めていく方針だ。