東京都建設局は「秋川南岸道路(第一工区下元郷地区)道路および橋梁予備設計)」業務を中央復建コンサルタンツ(千代田区)に委託した。プロポーザル方式で選定し、同社の見積もった4530万円(税抜き)で契約を結んだ。檜原村とあきる野市を結ぶ秋川南岸道路のうち第1工区下元郷地区の道路と構造物の予備設計作業を始める。貴重な動植物が確認されている秩父多摩甲斐国立公園内の急峻(きゅうしゅん)な地形に対応した橋梁やトンネルの最適な形式を検討するとともに、事業着手から完了までの事業計画と施工計画を立案する。納期は2018年1月23日。
秋川南岸道路は、檜原村本宿とあきる野市牛沼を結ぶ延長約14・5`。全体を4工区に分け、檜原街道と五日市街道のバイパス整備と既存道路の拡幅により幅員12bの幹線道路を構築する。
今回の予備設計に対象区間は、第1工区の下元郷地区(檜原村下元郷〜あきる野市乙津)の延長約1・3`。急峻な地形を通過するため、山岳トンネル2カ所(延長300bと250b)と橋梁5カ所(橋長85b、20b3カ所、95b)を配置する。幅員は一般部と橋梁部が12b、トンネル部が9・5b(いずれも2車線)。
地質調査や測量などの結果を基に、これまでにまとめている一般部(都道と村道)の基本設計内容を確認・修正するとともに、トンネルと橋梁の予備設計をまとめる。
対象区間では、トンネル坑口と橋台が近接し、蛇行した河川を渡る必要があるなど搬入路の確保が難しい。同時に既存集落の生活道路を確保する必要がある。
これらの課題を踏まえながら、トンネルや橋梁の位置、形式、仮設計画を検討する。降雨や降雪、路面凍結といった山間地での日常的な維持管理にも配慮し、最適な案を絞り込む。その上で、事業着手から完了までの事業計画と施工計画の案を取りまとめる。
提供:建通新聞社