北陸地方整備局主催の「金沢港南地区無量寺岸壁再整備着工式典」は25日、金沢市無量寺町の現地に関係者約120人が参加して開かれ、国土交通省幹部や谷本正憲知事、山野之義金沢市長、国会議員らが鍬入れして一大事業の着工を祝った。
冒頭、主催者の中神陽一北陸地方整備局長が「再整備事業により地域経済の活性化、災害に強い安全安心な地域社会の構築に大きく貢献できる」と式辞、菊地身智雄国土交通省港湾局長が「平成31(2019)年には世界で最も有名で格式が高いクイーンエリザベス号の金沢港寄港が決定したと聞く。再整備により金沢港の玄関口となる無量寺岸壁をクルーズ船の受け入れ拠点して活用できるようになる」とあいさつ。谷本知事は「金沢港はかつて釣り堀と揶揄されたが、貨物、クルーズ船ともに急増するなど大きく変貌を遂げつつある。県としても金沢みなと会館改築やコンテナ上屋の集約などの機能強化を東京オリンピック・パラリンピックの前年にあたる平成31(2019)年度末までに完成させることにしており、無量寺岸壁についても同時期の完成をお願いしたい」と要請した。引き続いて馳浩衆議院議員、岡田直樹、山田修路の両参議院議員、米澤賢司県議会議長、山野之義金沢市長が祝辞を述べた。
同事業は、延長260メートルの無量寺岸壁を耐震改良するとともに、現状7・5メートルの水深を10メートルまで掘り下げて10万トンクラスのクルーズ船の受け入れ体制を整えるのが目的。事業費は約60億円。