愛媛県は、2017年度の入札・契約制度の改善を行うため、15日に改善内容を県建設業審議会(議長・東渕則之松山大学教授)に諮り、原案通り承認された。今回の改善点は4月1日からの総合評価落札方式の一部見直しと10月からの社会保険など未加入業者との下請け契約禁止の拡大。
総合評価落札方式の一部見直しでは、配置予定技術者の評価配点ウエートが低下していることなどから、評価項目の「その他の項目」にある「企業の施工能力」、「配置予定技術者」、「地理的要件」、「地域貢献度」の四つの評価区分を合算で算出していた加算点(10点)を、区分ごとに算出する方式に変更。「企業の施工能力」は3・5点、「配置予定技術者」は3点、「地理的要件」は1・5点、「地域貢献度」は2点を振り分け、合計で10点となる。簡易型総合評価方式のうち、施工計画型と実績確認型で実施する。
鳥インフルエンザなど家畜伝染病が発生した場合、災害対応などの支援活動に対して加点評価する項目を追加する。県と県建設業協会が「家畜伝染病発生時における支援活動業務に関する協定」を締結していることから、地域貢献に対して評価する項目を追加する。
社会保険など未加入業者との下請け契約禁止の拡大では、10月以降に発注する工事から2次下請け以下の全ての下請け契約を禁止。15年4月から下請け契約禁止を運用している1次下請けから2次下請け以下に拡大。違反した場合、元請け業者に30日以内に加入を促す指導・猶予期間を設け、加入しなかった場合には制裁金の徴収や入札参加資格停止、工事成績の減点などのペナルティーを科する。県内の建設業許可業者5600者に対して、未加入者は143者が確認されている。
提供:建通新聞社