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　高知県は、２０１７年度の入札・契約制度の変更点について明らかにした。総合評価方式の評価基準を一部変更する。同種・類似工事の評価に関しては、工事の実績が１件でも加点対象とする他、成績評定の配点区分を細分化し、平均点をより詳細に反映する。担い手の育成に関する項目では、登録基幹技能者の配置を評価項目に試行的に新設する。また優良工事表彰の対象範囲と配点も見直す。４月１日以降の公告案件から適用する。
　同種・類似工事の実績については、現行は２件以上を評価対象（２件は５点、３件以上は10点）としているが、１件でも２・５点を加点する。
　成績評定の平均については、平均点70点以上80点未満の配点を細分化する。現行は70点以上75点未満が５点、75点以上80点未満が10点となっているが、変更後は、70点以上72点未満が２・５点、72点以上74点未満が５点、74点以上76点未満が７・５点、76点以上78点未満が10点、78点以上80点未満が12・５点とする。80点以上については現行の15点、70点未満については現行の０点で変更なし。
　若手技術者の育成を積極的に取り組む企業への評価として、14年度から評価対象としていた担い手対策項目については、主任（監理）技術者または現場代理人に41歳未満の技術者を配置した場合、現行は10点を加算しているが、変更後は５点となる。また適用範囲も土木一式工事（Ａ等級）の１億円以上なら単独、ＪＶを問わなかったが、今後は土木一式工事（Ａ等級）の１億円以上２億円未満で単独のみとなる。
　また担い手対策の評価を拡充するため、前述の41歳未満技術者以外に、登録基幹技能者を活用する場合、５点を加点する項目を新設する。17年度は、対象とする工種や運用方法の検討を含め、試行とする。
　優良工事表彰の有無については、現行の知事賞・優良賞２回受賞10点、同１回受賞７・５点、所長賞２回または他機関表彰受賞５点、所長賞１回受賞２・５点から、知事賞・優良賞受賞５点、所長賞・他機関表彰（国交省の局長表彰と事務所長表彰のみ）２・５点に変更する。また現行は対象期間が５年だが、18年度から３年に短縮する（17年度は経過措置）。
　これらの配点見直しに伴い、企業評価では合計１１５点満点を６点に換算、配置予定技術者評価では合計50点満点を４点に換算する。
　17年度も前年度の試行などの取り扱いを継続するものは、▽請負対象金額１０００万円以上の建設工事・委託業務については予定価格を事後公表とする▽契約時に独占禁止法の順守および談合などに関与していない旨の誓約書を受注者から発注者に提出する特例▽現場代理人の常駐義務を一定の条件で緩和する−など。

提供：建通新聞社