福島建設工業新聞社
2017/03/24
【福島】郡山合庁本庁舎を耐震化/基本計画・実施設計一括委託
県は新年度、郡山合同庁舎本庁舎の耐震改修を図るため基本計画・実施設計業務を一括で委託する。本庁舎は耐震性能が低いものの、震災では大きな被害は生じなかった。26年度に策定した同庁舎整備方針で、新合庁の基本構想を踏まえて本庁舎と南庁舎の耐震改修を検討することとしており、本庁舎は耐震化し新合同庁舎の供用開始まで使用することとなった。南庁舎は取り壊しも視野に検討している。本庁舎耐震工事中の執務については、新たに仮設庁舎を敷地内に整備し対応する。一方、新合庁については今年度末に向けて整備計画を策定している。29年度当初予算には設計費を計上せず、進度を調整している。
郡山合庁は、震災前には北分庁舎(昭和44年築、RC造3階建て延べ1560平方b)、本庁舎(昭和5年築、RC造4階建て延べ3906平方b)、南分庁舎(昭和43年築、RC造2階建て延べ976平方b)の3棟あったが、北分庁舎は柱せん断などが生じ24年度に取り壊した。本庁舎は構造体に大きな被害はなかった。
本庁舎については、新合庁に移転するまで利用するが、入居者や利用者の安全を図るため耐震化を行う。29年度当初予算に基本計画作成費、実施設計費を計上し、一括で委託する予定。委託時期は、29年度半ばごろとなる見通しだが、委託の方法は未定。発注業務は県中地方振興局が当たる。30年半ばから工事に入り、1年程度の工期を取る。
一方、新庁舎については、29年度当初予算での設計費計上を見送った。28年度に公募型プロポーザルで選定した建設技術研究所福島事務所が、年度末納期で基本計画策定業務を行っており、この結果を受けて、早ければ4〜5月にも県が基本計画を公表する予定。
建設地のビッグパレットふくしま北側・郡山市南1丁目94地内には、応急仮設住宅が使用中で、供用期限が31年3月末までに延長されたことから、入居者の動向を踏まえて整備の進度を調整する。新合庁は延べ約1万1000〜1万4000平方bを想定している。