土居川に架かる国道26号住吉橋の耐震対策手法について、有識者による橋梁技術検討会で「架け替え案が妥当」と判断された。これを受け、国土交通省近畿地方整備局は事業化の検討に入る。詳細なスケジュールは未定としている。
同橋梁は堺市堺区竜神橋町1丁〜大町西3丁に1931年に架設。その後、2回の拡幅(64年、80年)を経て現在に至る。全体で5本の橋梁からなり、橋長は大阪方面(西行き)が34b、和歌山方面(東行き)が39bとなっている。主な橋構造はRC単純T桁橋、鋼3径間単純鈑桁橋など。
国道26号は堺市を横断する主要な幹線道路で、広域緊急交通路にも位置付けられている。同橋梁部の1日の交通量は5万2000台に及び、架設から85年以上が経過した今、耐震化が急務となっている。
有識者による検討会は、松井繁之大阪大学名誉教授、松浦邦征京都大学教授、山口隆司大阪市立大学教授の3人で構成。施工性、維持管理、経済性の観点から、耐震補強案と架け替え案の2案を比較検討し、総合的に架け替え案を優位と判断した。
事業化に向けては、大阪、和歌山の方面ごとに架け替える分割施工を想定する。
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建通新聞社