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建通新聞社四国
2017/03/21

【徳島】徳島県警察本部17年度営繕計画

 徳島県警察本部は、2017年度の営繕計画として、新防災センター(徳島東署)施設整備PFI事業の事業者選定に着手する他、警察施設防災機能強化事業で鳴門署の受水槽等改修など、交番建て替え整備事業で撫養町交番の設計・施工、助任町交番で設計、駐在所リフォーム整備事業で阿南署の椿泊駐在所と阿波吉野川署成当駐在所で設計・施工などを計画している。また、今後の駐在所整備にPFIを導入する考えで、アドバイザリー事業に着手するため、当初予算に関連事業費を盛り込んでいる。
<新防災センター(徳島東署)施設等整備事業>
 治安・防災の新中核拠点となる徳島東署新庁舎を核とした施設について、民間資金・活力を導入するPFI事業(BTO方式)で整備する。17年度第1四半期中にも事業を総合評価一般競争入札(世界貿易機関(WTO)対象)で公告、17年度内に事業契約を行い、整備に着手する計画。当初予算に事業費は未計上だが、PFI事業費として17〜35年度の債務負担行為(限度額90億円)を設定している。
 整備スケジュールでは、基本協定の締結を17年12月、事業契約の締結を18年3月に見込んでいる他、計画地の埋蔵文化財調査を17年12月〜19年3月、設計・建設業務を18年4月〜21年1月で行い、21年3月の供用開始を目指す。その後、現徳島東警察署の解体を21年6月〜21年11月で実施することにしている。
 新施設は、津波などの災害に備えた構造で、来庁者の利便性を考慮したバリアフリー化などを施し、捜査本部室や証拠品倉庫、取調室の充実や職場環境を改善するため、床面積は既設庁舎の規模より増床し、延べ床面積約8750平方bを見込む。
 建設地は徳島市徳島町1ノ5の徳島地方裁判所跡地約4000平方b。PFIアドバイザリー業務は八千代エンジニヤリング徳島事務所(徳島市)が担当している。
<交番・駐在所等整備事業>
 地域防災力の向上と地域警察の拠点強化のため、老朽化の著しい鳴門署撫養町交番の建て替えと長寿命化の視点で駐在所リフォーム整備事業などを進める。また、駐在所の建て替えについては整備時期が集中しており、長寿命化に当たり、事業費の平準化が課題となることから、民間資金や活力を導入したPFI事業による事業で整備を進めることに決め、17年度から2カ年でPFIアドバイザリー業務を委託し進める。
 交番建て替え整備事業には事業費6374万円を充てる。鳴門署撫養町交番(鳴門市撫養町小桑島字前浜238)の建て替えで設計と工事、徳島東署助任町交番(徳島市助任橋4ノ8)で設計(工事は18年度)を行う予定。駐在所整備PFIアドバイザリー事業には1036万円を計上。警察本部は16年度に築後40年前後を経過している駐在所(17カ所)についてPFI導入の可能性調査を行っており、これらの大半が対象となる見込み。第1四半期にはアドバイザリー業務の委託先を公募型プロポーザルで決める予定。
 駐在所リフォーム整備事業(主に防水・外壁・水回り)には事業費2000万円を計上。阿南署椿泊駐在所(阿南市椿泊町48)と阿波吉野川署成当交番(阿波市土成町成当516ノ2)で設計と工事を予定している。この他、交番テナント化事業として事業費2350万円を計上。徳島市の大道付近の商業施設と美馬市脇町の美馬市地域交流センター(旧パルシー)内にテナント型の交番を設置するため、必要な改修などを行う計画。大道付近の交番は今夏の阿波踊り前の開設を目指す。
<警察施設防災機能強化事業>
 南海トラフ巨大地震などに備えるため、警察署の防災設備機器の浸水対策や必要なら止水板など設置し、防災機能強化を図る。17年度は鳴門署を対象に受水槽等改修工事を実施する他、16年度に可能性調査を実施した徳島北・小松島・阿南署のうち、徳島北・小松島署で止水板と自家発電設備等の改修に向け設計を行う予定。事業費は7219万円。
<警察施設長寿命化推進事業>
 県公共施設等総合管理計画と警察施設の長寿命化を推進するため、個別施設計画の策定の基礎資料となる詳細な現況調査や保全台帳の整備を図る。調査は15年度から4カ年程度かけて廃止や統合などを予定する施設を除くほぼ全ての施設(宿舎も含め70カ所程度)を対象に実施。これまでに警察本部庁舎、各警察署、運転免許センターなど22棟の施設を調査している。
 3年目に当たる17年度は、三好市内職員宿舎など18棟を対象に調査する計画。事業費は1254万円。

提供:建通新聞社