日本工業経済新聞社(茨城)
2017/03/17
【茨城】境町の当初予算が成立/水害避難タワー整備に1・6億円
境町(橋本正裕町長)の2017年度当初予算案が14日に成立した。一般会計は過去最大規模で、「子育て支援」「教育の充実」「健康づくり」「移住・定住の推進」「防災関連」に取り組む。主なものでは、昨年10月に国土交通省へ建設支援を要望した水害避難タワー整備事業に1億6281万円を計上。また、境地区で進む地域優良賃貸住宅整備事業に3億8692万円を設定しているほか、文化村リノベーション推進事業に2500万円、ふれあいの里駐車場整備事業に2036万円を盛り込んでいる。
一般会計の総額は104億9700万円で前年度比17・4%増。このうち投資的経費は10億511万3000円で、水害避難タワー建設や地域優良賃貸住宅整備などハード事業の重点化により同74・3%の大幅増となっている。
水害避難タワーは、15年に起きた関東・東北豪雨を教訓に、利根川の決壊や集中豪雨などを想定して町民の一時避難場所として整備するもの。建設場所は町役場西側、規模は縦14m、横8m、高さ14・5mの高床式、S造3階建てを想定している。年度内の整備完了を目指し、新年度早期にも詳細設計を発注する。
PFI法を活用した地域優良賃貸住宅整備は、境地区に3LDKタイプ約36戸を整備するもの。1戸当たりの住戸専用面積70u程度。民間事業者が施設の設計、建設を行い、町に所有権を移した上で、残る期間の維持管理と運営も行うBTO方式を採用。現在は公募型プロポーザル方式により事業者の選定を進めており、6月の臨時議会で諮る見通し。管理運営期間は48年3月まで。
文化村リノベーション推進事業では、15年度に整備した体育館と保健センターの間の遊歩道と敷地全体に統一感を持たせるため、未着手だった敷地の北側、南側および東側の一部について舗装改修する。また、サッカー場の通路や防球ネットの改修も行う。総敷地面積は約4万8000u。新年度早期にも設計を発注したい考え。
ふれあいの里は、圏央道境古河ICの東側約500mに立地しており、公園と生涯学習の機能が一体となった地域交流施設。2月26日の圏央道県内区間全線開通などにより、今後利用者の増加が見込まれることから、事業費2036万円を充てて駐車場を増設する。
道路関連では、町道1―1号線の道路改築事業に1億5000万円を配分しているほか、道路維持管理事業に3048万7000円、道路ストック整備事業には4000万円、生活圏道路整備事業に6000万円を盛り込んだ。また、染谷川の改修事業には2000万円を投じる。
このほか、泣a[ハウス(つくば市)と連携して庁舎1階にキッズスペースを整備する。予算額は385万1000円。