一般土木C工事から各事務所1件以上試行 九州地方整備局は、総合評価落札方式で提出する技術資料を大幅に簡素化する『簡易確認型』を2017年度から試行する。一般土木C等級工事で適用している「施工能力評価型U型」の中から、各事務所1工事以上試行する計画だ。
施工能力評価型U型は、技術的な工夫の余地が少ない小規模工事を対象に、企業・技術者の能力と価格のみで総合評価する。ただ、提出を求める技術資料は、工事の実績や成績、表彰など約15種類70枚にも及ぶ。今回試行する簡易確認型は、競争参加者の資料作成負担の軽減と、発注者の技術審査事務量の軽減を目指したもの。
具体的には、入札参加時に競争参加資格確認資料として簡易な技術資料のみを提出。この資料はA4用紙1枚程度のボリュームで、配置予定技術者の工事実績・成績・表彰・資格、企業の工事実績・成績・表彰・手持ち工事の状況といった評価項目を一覧表で表示。書式はエクセルデータでダウンロードし、各項目の自己評価結果(企業の工事成績80点以上は「a」、78〜80点未満は「b」など)を、セルをクリックしてプルダウンで簡単に選択できるようにする考えだ。
この評価結果を基に、上位3者を「落札候補者」とする。15種類約70枚の詳細な技術資料は落札候補者のみに求めて、簡易技術資料の内容を確認。審査の結果、問題がない場合は評価結果が最も高い候補者が落札する。
事務所発注の技術提案評価型など廃止 九地整が本年度試行した総合評価のうち、事務所発注の土木系工事を対象にした技術提案評価型(分任官S型)と施工計画評価型は、試行実績がなかったことから廃止する。
一方、同じ技術提案評価型でも、本局発注の土木工事で試行した(自由テーマ)型≠ヘ、16件の実績があった。このため来年度も試行を継続することにした。このほか、若手技術者評価型や技術提案チャレンジ型なども継続する。