建通新聞社
2017/03/16
【大阪】建物劣化度調査 17年度は341棟
大阪府は2016〜18年度の3年間で、府有施設の長寿命化や総量最適化、有効活用に向けたファシリティマネジメントを進めている。中間年度となる17年度は、当初予算案に約2億6600万円を計上し、建物劣化度調査やコンクリート中性化度調査などを進める予定だ。調査結果を基に改修などの優先度を整理し、中長期保全計画を策定する。
建物劣化度調査は、府営住宅を除く延べ床面積1000平方b以上の棟が対象。17年度は341棟を予定し、建物外装や機能維持に必要な設備の劣化度を調査・診断する。また、調査を通じ各建物の仕様や利用状況に応じた中長期保全計画策定を支援する。16年度は164棟で実施した。
建物コンクリート中性化度調査は、延べ床面積1000平方b以上の棟のうち、築後49年目の棟の各階を対象に実施する(府営住宅除く)。17年度は194階分が対象で、既に50年を経過するものや49年に満たない棟も含まれる。調査内容は、建物躯体のコンクリート中性化度と圧縮強度など。16年度は52階分を調査した。
府の管理する施設は、庁舎や警察施設、府営住宅、学校などで、施設総数は1761施設、延べ床面積の合計は約1322万平方b。施設数では、警察施設45%、府営住宅が18%を占め、延べ床面積では、府営住宅が63%、学校が19%を占めている。今後10年間で築後50年を超える施設の延べ床面積は全体の約4割に上る。