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日本工業経済新聞社(群馬)
2017/03/14

【群馬】高崎市・男女共同参画に関するアンケート取りまとめ

高崎市は2016年度に実施した男女共同参画に関する市民・事業所意識調査をまとめた。市民アンケートの集計結果では女性の就労を求める意見が男女ともに多い一方、職場では仕事が補助的で雑用が多く、昇進や昇級などで性別に差があると感じている女性がいることも分かった。事業所アンケートでは、資格取得のための研修や人事考課基準の明確化、仕事と家庭の両立に向けた制度などに取り組む一方、男女格差を解消する取り組みは60%以上の事業所で特になしと回答した。
アンケートは18歳以上の2130人の市民と従業員10人以上の市内業者2000社を対象に、16年7月1〜19日に実施。市民は有効回収率35%の746人で、男性39・8%、女性59・3%。事業所は29・3%の586社が回答。事業所は建設業が13・8%、製造業が20・3%、卸売・小売業が17・9%、医療・福祉が8・9%など。
市民アンケートの集計結果では、平等となっている場面は学校が最も多く、家庭生活や職場、地域社会、社会全体では男性の方が優遇されているとの回答が50%以上を占めた。また、男性が平等になっていると思うほど、女性は思っていないと認識している傾向が見られる。
女性の就労に関しては、子どもが大きくなったら再び仕事をすることを望む割合は50%を越え、結婚・出産にかかわらずずっと仕事を続けるのがよいとの回答は、男女ともに11年度より増加している。
職場での働き方については、男性の育児・介護休業が利用しにくいとの回答が多いものの、男女差による昇進・昇格・賃金・採用などを感じる人は減少傾向。差を感じるようなことはないとの回答が男性33・1%、女性46・5%と高い割合を示している。
事業所アンケートでは、職場における男女平等への取り組みとして、業務に必要な知識や能力、資格取得のための教育や研修を性別に関係なく実施しているが最も多く、性別により評価することがないよう、人事考課基準を明確に定めているや仕事と家庭を両立させる制度の充実が次いで高い割合を占めた。一方、女性の職域拡大のための取り組みは14年度の調査より8%減少して61・6%の事業所で特にしていないと回答。
取り組みの中ではパートから常用雇用などへの転換の基準化を検討するが17・4%となっているが、女性がいないまたは少ない職種への配置に必要な教育訓練の実施や体力面を補う器具・設備などの導入・作業方法の再検討、女性がいない職種に配置する際の複数配置、女性受け入れに対する研修の実施などはいずれも10%以下。
育休・介護休業制度は301人以上の事業所は100%と回答しているのに対し、従業員数が少ない事業所ほど規定されていない傾向高い。女性活躍推進法に基づく行動計画は、301人以上の事業主は義務、300人以下は努力義務となっている。301人以上の事業所は88・3%が16年度までに策定済みとなり、300人以下は策定予定のない事業所が多数を占めた。