大阪市は、中学校給食の学校調理方式への移行について、2017年度は41校の移行を実施する他、増築・改修工事に向けた設計に着手する。17年度当初予算案で関連事業費として34億9000万円を計上。このうち7億8300万円を施設整備関連(設計、簡易修繕、物品購入など)に充てる方針だ。
給食実施方式は、親子方式と自校調理方式を併用する方針。小学校の給食調理設備に余裕があり、設備増強で中学校給食が実施できる学校は親子方式、大規模中学校(生徒数700〜800人規模)などで親子方式の採用が難しい場合に自校調理方式を採用する。
小学校給食調理室の設備増強改修は、電気容量アップやかまどの追加、かまど設置のためのピット改修、ダクト改修などを実施。自校調理方式へ移行する中学校では、給食棟の増築や既存建物の改修工事が見込まれる。17年度は、これらの工事に向け、小学校20校と中学校16校の設計に着手する。工事は18年度以降の実施を予定している。
学校調理方式移行の対象となるのは、自校調理を実施済みの小中一貫校3校(やたなか、むくのき、いまみや)と、モデル事業で親子方式による中学校給食を15年9月に開始した昭和中学校(親校は長池小学校)を除く124校。このうち、簡易な改修工事(コンテナを配送するためのスロープ設置など)で対応できる中学校については、先行して移行。16年度は22校を完了、17年度は41校を移行する予定だ。市では19年度2学期までに全校の移行を完了させたい考えだ。
提供:建通新聞社