東京都教育庁は、都立赤羽商業高校を改編して新たに「家庭・福祉高校」を設置する。既存の校舎を活用し、内部の大規模改修を行って新しい教育課程に対応する方針だ。今年入学する生徒が卒業後に学校を閉鎖し、2020年度に改修工事を実施、21年度に開校する予定。都立高校改革推進計画・新実施計画に基づく取り組みの一環として、検討委員会が基本計画を取りまとめた。今後、ソフト・ハード両面から新設校の計画を具体化していく。
赤羽商業高校(北区西が丘3ノ14ノ20、敷地面積2万3134平方b)には、校舎棟(鉄筋コンクリート造4階建て、1993年完成)と体育館(96年完成)があり、延べ床面積は1万6529平方b。比較的新しい建物で耐震性を確保しているため、改修して活用する。
家庭分野と福祉分野のスペシャリストを育成する新校は全日制課程の学年制で、入学者選抜の応募倍率が高い調理師の育成や、不足が見込まれる保育人材を育成する家庭学科(人間科学科と調理科)と、超高齢社会に対応した介護人材を育成する福祉学科(介護福祉科)で構成。各学年6学級相当(定員210人)、計18学級(同630人)の規模を想定している。
専門的で実践的な知識・技術を身に付けられるよう、各学年のホームルーム教室となる普通教室や特別教室の他、それぞれの学科の実習室や講義室、調理室、試食室、更衣室、多目的ホール、保護者控室、管理諸室を配置する。
教育庁は今後、検討委がまとめた報告書を基に計画内容の具体化の検討を進め、22年度の着工を視野に設計などの作業に順次着手する。
提供:建通新聞社