北陸地方整備局総合評価審査委員会(委員長・丸山久一長岡技術科学大学名誉教授)が9日、新潟市中央区の新潟美咲合同庁舎1号館で開かれ、16年度工事・業務の実施結果、17年度工事・業務の実施計画案などについて意見を交わした。
議事では、16年度の総合評価実施結果で工事、業務ともに技術評価点の高い者の落札が増加傾向にあることや、若手・女性技術者活用工事の試行における落札者が若手(男性)86%、女性14%だったことなどを説明。また、WTO(世界貿易機関)対象案件の段階的選抜方式をトンネル工事2件で実施した結果、受発注者の負担軽減が図られたことを報告した。
17年度実施計画案の工事関係では、新規に補佐技術者の配置を評価する工事を試行。2級土木施工管理技士以上で、経験は問わないが、配置は工期の2分の1以上とする。WTO対象案件の段階選抜方式の評価項目には、ワークライフバランス(WLB)認定企業を組み込む。技術提案評価型(S型)の評価事項数を5事項とする試行も実施する。登録基幹技能者の現場配置評価対象工事は、施工能力評価型1型の全工事に拡大。同種工事の評価対象期間を「公告年度を除いた過去15年間」の施工実績に広げるほか、工期延期により技術者を交代した場合でも当初工期の終期まで従事していれば評価対象とする。配置予定技術者の立場を評価する期間は「工期に着手するまでの準備期間(30日)と後片付け期間(20日)および工事の全部中止を除いた期間」に短縮し、緩和することを盛り込んだ。
業務関係は、実施する技術者(管理・担当)の配置構成(年齢、性別)に応じて評価するダイバーシティー推進型業務委託を新規に試行。配置予定技術者の評価対象期間中における出産・育児等の休業については、原則、休業期間に相当する期間を審査および評価の対象期間に追加することに改定する。