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建通新聞社(東京)
2017/03/09

【東京】都 谷沢川分水路の詳細設計着手

 東京都建設局は「谷沢川分水路工事に伴う詳細設計」を建設技術研究所(中央区)に委託した。基本設計を担当した同社と随意契約を結んだ。1時間当たり75_の降雨があっても浸水被害が発生しないよう、環状8号線の地下を中心に内径5・5b、延長約3・2`のシールドトンネルを構築する。2017年度末までに設計を取りまとめるとともに、同年度中に工事を発注する考えだ。
 谷沢川は、世田谷区桜丘4・5丁目付近の湧水を水源に同区中町や等々力(等々力渓谷)を流れ、野毛付近で丸子川と合流した後、玉堤で多摩川に合流する延長3・7`の多摩川水系の1級河川。時間雨量50_への対応として、河道の拡幅や掘削など河道断面を広げることを中心に整備を進めているが、密集市街地のため用地取得が難しく、事業進捗(しんちょく)率は約3割にとどまっている。
 近年多発している集中豪雨により、谷沢川流域でも浸水被害が発生していることから、治水に関する河川整備の目標を時間雨量75_に引き上げ、それを達成するため、道路など公共空間の地下を利用した分水路を新設し、洪水の一部を分流して流下能力を高める。
 分水路は丸子川との合流部付近(玉堤2丁目)を起点、国道246号(多摩川通り)と首都高速道路3号渋谷線との分岐点付近(世田谷区玉川台1丁目)を終点に設定。世田谷区道と環状第8号線の地下に内径5・5b、延長約3・2`のシールドトンネルを整備する。
 今回委託した詳細設計の中で、既設の谷沢川雨水幹線との接続方法や、取水や放流施設の構造などの諸元、工事全体の施工計画などを固める。24年度の整備完了を目指す。

提供:建通新聞社