日刊建設工業新聞
2017/03/08
【鳥取】県立美術館倉吉ラグビー場に建設 基本構想を尊重すべきと判断
県立美術館の建設位置を倉吉市営ラグビー場とした県教委の基本構想について、平井伸治知事は7日「基本的に尊重すべき。今後、この案をもとに美術館整備に舵を切るべきだとの判断するに至った」と、開会中の2月定例県議会本会議で述べた。
この日、一般質問に先立ち発言を求めた平井知事は、県教委がまとめた美術館整備について自身の考え方を表明。これまでの検討委や専門委での審議、県民アンケートの結果を踏まえ、基本構想は「真摯な検討が積み上げられてきた成果だ」と強調し、尊重すべきとの立場を明確にした。
また、具体的な検討にあたっては「県民の利便性にかなう姿から、博物館の建物から美術・芸術関連を単純に取り除く必要まではないのではないか」などと述べ、今後策定する基本計画では各地域にメリットをもたらすよう配慮する考えを示した。
その上で、石破県政以来の長年の懸案に「解決の道筋を描く時が到来した。私も任の一角にある者と厳しく自覚して奮闘努力する」と決意し、美術館整備に県議会の協力を求めた。
2024年度の完成を目指す美術館の建物規模は、延べ床面積1万2000平方b級で建設費70〜100億円程度。年間運営費3億9000万円を想定している。
県は17年度当初予算案に美術館関連予算約3000万円を盛り込んでおり、基本計画の策定やPFI(民間資金を活用した社会資本整備)の導入を検討する。