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建通新聞社(東京)
2017/03/08

【東京】都 公共空間と建築敷地の一体利用など検討

 東京都は、事業資産であるインフラの持つポテンシャルをさらに活用するとともに、将来を見越して現在ある資産をリメイクするための取り組みとして、公共空間と接した敷地を一体的に利用するまちづくり方策や、港湾エリアで閉鎖している橋梁の遊歩道としての再利用などを検討している。これまでの事例などを検証しながら、6月に開く都技術会議までに新たな施策展開の方向をまとめていく考えだ。
 より良い社会資本の整備と有効活用に向け、既存制度の枠組みを超えた施策として技術会議の部会で検討しているのは、▽下水熱利用のさらなる拡大▽道路整備に合わせた沿道の用途容積の変更時期の見直し▽公共空間と建築敷地の一体的な利用▽市街地整備事業のノウハウを生かした新たな事業展開▽橋梁の再生・有効活用―など。
 下水熱については、気温と比べて夏は冷たく冬は暖かいという温度特性をさらに活用する方策を検討する。
 沿道の用途容積は、道路整備に伴う早期の生活再建や沿道のまち並みを計画的に誘導していくため、いつの段階で見直すことが最適かを探る。
 水辺などのにぎわい創出を視野に入れる公共空間と建築敷地の一体利用では、都市開発などの機会を捉えたまちづくりの方策を考える。
 市街地整備のノウハウを生かした新たな事業展開としては、都がこれまでに蓄積した区画整理や再開発などの経験・技術力をベースに、道路線内の用地確保の際に種地を活用して敷地を入れ替えたり集約する手法を検討する。
 橋梁の再生・有効活用については、魅力的な水辺空間の創出と回遊性の向上を目的に、港湾エリアで閉鎖している橋梁を遊歩道などとして活用することが可能か、可能性を探っていく。
 この他、埋立地に降った雨水の合理的な処理や、インフラを活用したイベントといった取り組みについても、新たな施策案として検討していく。

提供:建通新聞社