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建通新聞社
2017/03/07

【大阪】流域下水道事業経営戦略骨子素案まとまる

大阪府は、2018〜27年までの10年間を計画期間とする、流域下水道事業経営戦略骨子素案をまとめ、今後の下水道施設の整備方針や、建設改良費の支出計画などを示した。機械・電気設備関係の更新を重点的に進める方針で、建設改良事業の支出総額は約2679億円を想定している。
 今後の整備方針のうち、老朽化対策では、健全度と社会的影響度による優先順位を基にした機械・電気設備の改築更新を進め、今後10年間で緊急度の高い施設を5%以下(15年現在で7・2%)、今後30年間で管理リスクを解消するとしている。また、流域下水道幹線についても、管渠調査の結果に基づき、必要な箇所については管更正を実施していく。
 浸水対策では、老朽化した雨水ポンプ設備の改築更新を実施し、雨水排水機能を確保する他、浸水リスクの高い地域から下水道増補幹線の整備を推進する。
また、コスト縮減対策では、PPPやPFIなど民間活力の活用を進める他、老朽化施設の改築更新については、運転管理業務との一体発注など、実現可能なものについて検討する。
 建設改良費の支出計画では、年平均約270億円の支出を見込んでいる。ただ、国の交付金が満額内示されることを前提としているため、収入不足によるリスクも孕む。府では今後、収支計画を精査した上で、17年度中に正式な経営戦略を策定する予定だ。

提供:建通新聞社