16年第7回高校生の「建築甲子園」で、県勢初の全国優勝を果たした、富山工業高校建築工学科の優勝チームと関係者が6日、県庁に石井隆一知事を表敬訪問し、受賞を報告した。
建築甲子園は、日本建築士会連合会と都道府県建築士会が主催。工業高校生を対象に、まちづくりをテーマとした全国設計コンペを開催している。建築科教員が監督となり、生徒が自由にチームを作り、作品を応募。建築士会が主催の地方大会と連合会が主催する全国大会があり、地方大会の優勝作品が全国大会に参加し、全国優勝を競う。今回は、「地域のくらし―空き家を生かす―」をテーマに78校、146作品が参加した。
この日は、優勝チームの生徒である新村希和さん、高柳桃花さん、波多野陸さん、山上姫歌さん(いずれも2年生)の4名と藤井和弥監督のほか、當流谷正博校長や同窓会長の坂田光文氏、藤井裕久県議、県建築士会の中野健司会長、今村彰宏、近江吉郎両副会長が訪問。県側から加藤昭悦土木部長、寺井健雄建築住宅課長も同席した。
生徒を代表し、新村さんが「人口減少や高齢化が進む地域の空き家をリノベーションし、活性化を図ろうと富山市の辰尾団地でマーケット広場を提案した」と説明し、「時、モノ、人が相互につながることで、団地を再生し、地域の暮らしを豊かにするもの。段階的なリノベーションにより、身の丈にあった建築へと転換、成長させ、変化を受け入れられるような建築を目指した」と提案内容を報告した。
これに対し、石井知事は「斬新でおもしろい。とても頼もしい」と応じ、生徒に対し「社会に出たら建築の道に進みますか」と質問、全員が建築に進む考えを示した。