富山県議会2月定例会は1日再開され、近代美術館の土地・建物活用に関する代表質問に対し、石井隆一知事は「活用の可能性調査を踏まえ、民間活力の導入を含めて幅広く検討していく」との考えを明らかにした。
近代美術館は16年12月に閉館し、県美術館として富岩運河環水公園に移転新築される。規模は延床面積9461・38平方メートル、敷地面積6868・59平方メートル。1月からサウンディング型市場調査を実施しており、「数社の民間企業が参加した。耐震改修すると費用がかさみ、採算性のさらなる検討が必要」と答えた。
立山・黒部の世界ブランド化では、保全と利用を考える検討会においてグレードの高い宿泊施設やロープウェイ整備が提案されており、「今月下旬に第3回会合を開き、プロジェクトの整理を行う。新たに推進会議を立ち上げ、課題などの検討を進めていく」と表明した。17年度にはスイスに調査団を派遣する。
公共事業については、加藤昭悦土木部長が「17年度予算に前年度を上回る545億円を確保した」と説明。ICT施工に向け、「ドローンによる測量、建設機械の自動制御など、建設企業の意見を踏まえ調査していく」と述べ、現場の生産性向上を目指すとした。