福島建設工業新聞社
2017/03/01
【福島】県立矢吹病院全面建替/公募型プロポ手続き開始
県病院局は2月27日、こころの医療センター(仮称)整備基本計画策定業務の公募型プロポーザル手続きを開始した。老朽化や医療環境の変化から県立矢吹病院を全面的に建て替える。10日まで参加表明を受け付け、13日付で資格確認を通知し、21日まで提案書を受け付ける。提案審査会で書類審査とヒアリング(非公開)を行った上で、最も優れた提案と次点を選ぶ。応募多数の場合は書類(1次)審査を行った上で5者程度を選び、提案審査会にかける。審査会は24、27、28日のいずれかで、日程が決まり次第HP上で公表する。審査員名は審査結果通知まで非公表。
29年度予算案に基本計画作成費1512万円を盛り込んでおり、2月議会の議決が前提となる。
参加資格は過去10年以内に精神単科病院か精神病床のある病院の新・改築にかかる基本計画か基本設計の実績があり、確実に受託できる者。単体、共同体でも可で参加表明書に財務諸表、業務実績書などを添付し提出する。提案書は、仕様書に基づき@業務方針で重視・配慮する点A分析・調査・検討方法、進め方BPR点―を記載する。
作成する基本計画には、「震災ストレスへの対応」「地域生活支援強化」「精神科救急の強化」などの課題を踏まえ、開放的で快適な病院、子どもの心のケアなど県が示した方針を基に医療環境調査、土地利用方法を加えた前提条件の整理、病院・各部門運営の検討、施設構成の検討、工程・工法・コスト検討、土地利用計画等の確定、建物イメージの作成、確定すべき法令等の列挙等を含む。
4月上旬に策定業務を契約し、9月末の業務完了後、計画を基に住民説明会を開き、早期に基本設計に入りたい考え。設計期間は1年半で公募型プロポーザルにより委託先を選定するが、基本・実施設計を一括にするかは未定。設計委託時期により着工、開院時期に動きも出るため、現段階ではこれらの時期を明確にしていない。
現在、許可病床数199床、運用病床数149床で運営しているが、病院の在り方検討を踏まえ、新病院の病床数も199床を上限に変化するとみられる。
現病院は県立精神単科病院として昭和30年に矢吹町滝八幡100地内に開設。管理診療棟、緊急外来棟、作業療法棟などがあり、総延べ約1万3000平方b。敷地約4万6000平方b。精神科、内科、歯科(入院患者対象)がある。