愛媛県は、窯業技術センターを移転新築するため、2017年度予算に設計費2565万円を計上した。
新施設の規模は、延べ約1400平方bとし、鉄筋コンクリート造2階建ての本館と鉄骨造平屋の工房で構成。17年度に実施設計と地質調査などを行い、18・19年度で建設、19年度の開設を目指す。
移転場所は砥部町大南の砥部焼伝統産業会館第2駐車場(町有地)、敷地面積は4738平方b。現敷地の2056平方bから2倍以上の敷地となる。
県は、1962年に建設され築後50年以上が経過し、老朽化・狭隘(きょうあい)化が著しいセンターの在り方を検討するため、15年6月に学識経験者や関連業界団体、窯業者、官ら13人で構成する「あり方検討委員会」を設置、16年3月に最終案をまとめていた。
検討委員会では「現在地でのセンターの施設拡張は極めて困難。機能強化には現有施設の改修・改築ではなく、移転建て替えすることが望ましい」とし、移転新築の方針を示していた。
現施設はコンクリートブロック造の本館と鉄骨造スレート葺きの工房や試験室があり、各施設とも耐震性に不安がある他、老朽化が進んでいる。また手狭なため十分な作業スペースが確保できていない。
新施設の必要とする設備は、研究開発機能としては原料粉砕室、坏土作成室、成形室、焼成室、絵付け・施釉室、加工室。分析機能では瓦試験室(新設)、分析室、化学試験室。技術支援機能では技術相談室(新設)、恒温室(新設)、物性試験室、X線分析室。情報収集・提供機能では釉薬資料室(新設)、情報図書室(新設)。
提供:建通新聞社