高知県新食肉センター整備検討会は23日、3回目の会合を高知市内で開いた。会では、事務局を務める県が新施設の規模と建設コストの試算を示し、2024年度に見込む1日当たり220頭程度を処理できる能力で、本体関連経費は16億円程度、関連工事経費は5億円程度掛かるとした。また現在の高知県広域食肉センターの場所に建設するのが望ましいとの観点から、17年度早々にも調査を外注する方針も示した。
試算について県は、週5日稼働し、9割の稼働率であるとの前提を示し、整備経費は豚換算の頭数で機械的に算出、本体整備経費はと畜機能と一次加工部分のみで想定した。関連工事経費は汚水処理と水道施設費で、用地や整地、解体、仮設に係る費用は含んでいないと説明した。
建設地については、新たな用地を選定する場合、住民の同意や用排水の条件を満たすことが必要であるとの視点から、現在の高知県広域食肉センター(高知市海老ノ丸)の場所に建設するのが望ましいとした。その場合、現在の業務を進めながら整備することとなるが、敷地が狭いため、その用地が得られるのかの調査を4月にも外注する。
また求められる機能として、衛生管理上の視点からHACCP対応型の施設とし、機械導入による省力化、加工機能を拡充しと畜以外でも利益を生み出していくなどの意見があった。
整備検討会は、高知大学の飯國芳明教授を委員長とし、学識経験者や市町村、生産者、センター利用業者など19人で構成。築36年経過し老朽化が進み、赤字経営が続く現在の食肉センターに代わる施設整備を協議している。8月までに計6回の会合を開き、新施設建設の方向性を出していく考え。
提供:建通新聞社