日本工業経済新聞社(山梨)
2017/02/27
【山梨】新環状東部、用地や立体交差を
新山梨環状道路東部区間の進捗状況について、後藤斎知事は県議会代表質問(24日)の答弁で「全線7・1qのうち、先行する甲府市西下条から落合までの1・6q(1期区間)については用地取得が8割程度完了し、橋梁や盛土などの工事を進めている。この区間は、西下条ランプ付近の渋滞解消に向け早期の整備が必要なことから、明年度は残る用地の取得に努め、中央自動車道の立体交差工事に着手するなど、平成32年度(2020年度)の供用へ重点的に取り組んでいく」と説明した。
一部区間で盛土構造から高架への変更要望がある笛吹市石和町広瀬までの5・5q(2期区間)については「道路構造の見直し案を住民に示した結果、ほとんどの地区で合意形成が図られた。一部の地区については、浸水への不安などから高架構造への要望が強いため、現在、住宅地に近い区間における高架構造への変更を視野に見直し作業を進めており、本年度中に方針を決定し、明年度早々にも地元説明会を開催し、早期の合意形成に努めてまいります」と答弁した。
前島茂松議員(自民党誠心会)の質問に答えた。
代表質問で前島議員は、東部区間の甲府市西下条ランプ付近は同道路南部区間の終点部のため通勤時の渋滞が深刻で、早期の供用区間を東部区間への延伸で解消する必要があると指摘。
その先の笛吹市内の区間は河川や水路が集中している区間や住宅地を通る計画のため、県が示した盛土構造について、浸水被害や地域分断など生活環境への影響を心配する声があり、高架構造へ変更する新たな道路計画について、地域住民との合意形成が進んでいるが、石和町砂原区は少しの区間が高架構造へ変更されたため、昨年12月に地元住民があらためて高架構造への変更を強く要望したことを紹介。今後の整備方針を質した。