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建通新聞社(神奈川)
2017/02/27

【神奈川】神奈川県の老朽化マンション問題対策 県内自治体で「マンション実務者会議」 管理組合にアドバイザー

 神奈川県は、老朽化マンション問題に対応するため、2017年度に県と市町村で構成する「マンション実務者会議」を設置する。また、管理組合に直接アドバイザーを派遣する制度を開始する予定だ。
 県議会で、松本清議員(かながわ民進党)の代表質問に、黒岩祐治知事が答えた。
 知事は、「2013年の住宅土地統計調査によると本県には約75万戸の分譲マンションがあり全世帯の約2割を占める。このうち、築後約45年を越えるものが約2万5000戸あり、今後、こうした老朽マンションの急速な増加が見込まれる」と現状を説明。
 その上で、「分譲マンションは区分所有であることから、対策への合意形成が難しい。今後、居住者の高齢化が進むと対策を担うべき管理組合の機能低下も予想される」と懸念を示した。
 これに対する県の対策として、「これまで管理組合を支援するため、相談窓口の設置や、セミナーの開催などを行ってきた」「さらに今年度は、老朽化マンションの状況や管理組合の課題を把握するため、ヒアリング調査を行った」と実績を説明。
 17年度からの取り組みとしては、「この調査で明らかになった課題を踏まえて、管理組合に直接アドバイザーを派遣し、円滑な組合運営や計画的な建物修繕ができるよう支援する」とした。さらに、県と市町村で構成する「マンション実務者会議」を新たに設置し、マンション管理士や建築士などの専門家にも参加してもらう考えを示した。ここでの議論により、支援の仕組み構築を図る。
 黒岩知事は、県として老朽化マンション対策にしっかりと取り組み、『人生100歳時代』の住まい・まちづくりを進めていくとの決意を示した。
 提供:建通新聞社