愛媛県は、老朽化が進む新居浜病院建て替えを設計と施工を一括発注するデザインビルド手法を導入し、2017年度から着手する。事業期間は21年度までの5カ年で、事業費として当初予算案に5256万円と債務負担行為として限度額98億6325万円を設定している。基本設計から設計者と施工者の共同企業体に発注する。
4月から発注準備に入り、8月から18年1月にかけて事業者選定。基本・実施設計を経て、19年7月に着工、21年7月の開院を目指す。
整備方針は、本館と別館北側敷地に新診療棟として本館、別館、救命救急センター棟の機能を集約し、完成後は解体撤去し駐車場を整備する。救命救急センター棟は管理棟に改修する。院長公舎と仮眠室棟は解体する。新診療棟の規模は5階塔屋2階建て延べ1万9580平方b、屋上ヘリポート、エレベーター6基、エスカレーターあり。
既存施設規模は本館が鉄筋コンクリート造地下1階地上5階建て延べ1万1209平方b、1975年完成。別館が同造2階建て延べ3701平方b、83年完成。救命救急センターが同造3階建て延べ5603平方b、92年完成。
現在の病床数は313床だが、建て替えに伴い病床数は240床に削減するが22診療科は維持する。
県立病院は、建て替えが14年度に完了した中央病院(松山市)、92年度に開院し比較的新しい南宇和病院、築後30年〜40年経過している今治病院と新居浜病院の4病院が運営されている。
特に新居浜病院については老朽化が著しいため、建て替えなど早期の対策が求められている。同病院は、中央病院(松山市)に次ぐ規模の病院となっており、災害拠点病院である他、東予地方(県東部)全域をエリアとする東予救命救急センターを併設し、新居浜保健サービスステーション(旧新居浜保健所)も同敷地内にある。本館は97年に耐震改修し耐震性は確保されているが、耐用年数を超えている。
提供:建通新聞社