高知県は、高知市と共同で「動物愛護センター(仮称)」の開設に向けた検討に着手する。2017年度に有識者などによる検討委員会を設置し、施設機能や規模、建設地などの基本構想について協議を進め、17年度末には方向性を決めたい考えでいる。
県内には、高知市と共同で所有している中央小動物管理センター(高知市孕東町56ノ2)と県単独で所有している「中村小動物管理センター」(四万十市古津賀3069ノ4)があるが、両施設とも動物の殺処分を前提にしており、譲渡を進めるための収容スペースは狭い。狭い施設内で猫舎の設置や猫室の改修、倉庫や廊下を利用して収容犬の飼養を行うなどやり繰りしているものの、収容能力に限界がある。以前と比べると大幅に減少しているとはいえ、やむを得ず犬や猫を殺処分することも多い。こうした事態を抜本的に解決するため、新たな動物愛護センターの設置を検討する。
県では、検討委員会の設置に向け、施設機能などについてのたたき台を作成中。17年度に検討委員会を複数回開き、どういった機能を持たせるのかや施設規模、建設場所、今後のスケジュールなどをまとめる。
四国内で同様の施設は徳島県と愛媛県にすでにあり、香川県でも建設に向けた設計を進めている。「香川県・高松市動物愛護センター(仮称)」は、敷地面積約4700平方bで、平屋約900平方bの事務所棟と動物収容・診察棟の他、ドッグランやふれあい広場といった屋外施設の整備が計画されている。
提供:建通新聞社