大型除草機に設置した計測機器で除草を行いながら堤防のモグラなどの小動物の穴や亀裂、陥没などの形状変化を調査する技術の実地試験が岐阜県大垣市の揖斐川右岸堤防で行われ、その効果が検証された。
朝日航洋(東京都江東区)が、2018年度の全国展開を目指す「大型除草機械によるモグラ(小動物)穴の面的検出システム」の実地試験に、国や県、大学、民間企業の技術者ら約40人が立ち会った。内閣府が推進する「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」事業に採択された技術で、検証を岐阜大学が行った。
同技術は、遠隔操作ができる除草機械に計測機器を取り付け、除草しながらレーザースキャナーやデジタルカメラで堤防の形状を計測するシステム。
除草直後の地表に近い位置で計測でき、人が気付きにくい堤防の変状を把握できる。また、除草に付随して計測できるため、多くの現場で低コストで継続してデータを収集できる。この他、計測機器の取り付け、操作は容易で特殊技能などは不要であることなどの特長を持つ。
提供/建通新聞社(2017/02/23)