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建通新聞社(神奈川)
2017/02/22

【神奈川】不調解消へ「ランダム係数」見直し 状況に応じて最低制限価格引き下げ 横浜市

 横浜市は工事の入札で最低制限価格の算出に使う「ランダム係数」の設定方法を見直した。ランダム係数に起因した不調を解消するため、入札の状況に応じてランダム係数の設定幅を小さくし、最低制限価格を再算出して引き下げることで入札を成立させる。2月21日以降の公告・指名通知案件(2017年度契約分)で運用を始めた。
 市ではWTO案件と総合評価方式案件を除く工事の入札に最低制限価格制度を適用。工事価格の基となる算定基礎額(直接工事費の100%、共通仮設費の90%、現場管理費の90%、一般管理費の55%を合計した額)にランダム係数を乗じて最低制限価格を算出している。
 ランダム係数は電子入札システムが「1・0000〜1・0050」の中から無作為抽出する値のため、案件ごとに最低制限価格が「算定基礎額と同額」から「算定基礎額+算定基礎額の0・5%」の幅で変動する。この影響による不調が1年間に数十件発生しているという。
 今回の見直しの対象は、最低制限価格〜予定価格の範囲に収まる入札金額はないものの、算定基礎額〜ランダム係数の最大値(1・0050)を乗じた価格の範囲に入札金額があるケース。
 この場合、算定基礎額〜ランダム係数の最大値を乗じた価格の範囲にある最も高い入札金額を「最低制限価格の上限額」とした上で、最低制限価格が上限額以下になるランダム係数を改めて設定。最低制限価格を再算出して引き下げる格好だ。
 提供:建通新聞社