バイテックホールディングス(東京都品川区東品川3丁目6番5号)の今野邦廣代表取締役会長兼社長らは21日、県庁に谷本正憲知事を訪ね、関連企業のバイテックファーム七尾による中能登町への参入を表明した。約16億円投じて閉鎖型植物工場を建設し、フリルレタスを生産する。
参入表明には今野会長兼社長、バイテックグリーンエナジーの原田宜代表取締役社長、バイテックファーム七尾の沼上透代表取締役社長が出席。谷本知事は七尾市に続いて中能登町への進出を喜ぶとともに「安全、安心なレタスの市場投入にあわせ、能登の評価も高めてほしい。全面的な支援を約束する」などとあいさつ。同席した中能登町の杉本栄蔵町長も歓迎の言葉を述べた。
計画によると、建設規模はS造平屋建て約4000平方メートル。フリルレタスの作付け面積は約7000平方メートルとし、生産量は年間約500トンを見込む。整備予定地は主要地方道志賀田鶴浜線沿いの中能登町瀬戸地内(のと里山海道上棚矢駄ICから約6キロ)。雇用数はパートを含め30〜40人。
今夏にも着工し、18年3月の完成、4月の操業開始を予定している。
バイテックファーム七尾は現在、七尾工場を建設中で、8月の操業開始を目指す。同工場も閉鎖型植物工場となり、結球レタスを生産する。
参入表明後、今野会長兼社長は中能登町での第2工場の建設決定理由にについて、「関東や、関西への供給が有利であるほか、植物工場の固定費の中では特に電気代のウエートが大きく、安価な電気代も有利だった」などと述べ、「(能登で)第3、第4の工場が建設できれば」と、記者団に話した。