富山県農林水産部は、平岡地区県営農村地域防災減災事業(ため池)に新規着手する。17年度から7カ年で総事業費8億5000万円を投じ、ため池堤体補強などを進める。
受益面積は富山市平岡地区の40・5ヘクタール。熊ヶ谷池、行付池の老朽化が著しく、斜面安定率が確保されておらず、地震時に破堤の恐れがある。このため、ため池改修を行い災害の発生を未然に防止し、安定的な農業経営の確保を図る。
ともに形式は均一型とし、法面保護として上流に布製型枠を敷設、下流に種子吹き付けを施す。取水施設(斜樋管、底樋管)の改修にも取り組む。熊ヶ谷池は盛土材に堤体の改良土を用い、行付池では基礎地盤に改良土を使用する。熊ヶ谷池は堤長100・4メートル、堤高11・8メートル、貯水量9万7000立方メートル、行付池は堤長120メートル、堤高8メートル、貯水量9万2000立方メートル。
事業費のうち、工事に8億2700万円、測量設計に2000万円、用地補償に300万円を充てる。23年度の完成を予定している。