日本工業経済新聞社(群馬)
2017/02/21
【群馬】清掃センター延命化、富岡市17年度当初予算案を公表
富岡市(岩井賢太郎市長)は21日、2017年度当初予算案を発表した。建設関連の主要事業は、清掃センターの延命化に向けた設計委託費を確保するとともに、18〜20年度の債務負担行為として限度額30億2000万円を設定した。このほか富岡倉庫3号倉庫の耐震改修工事費1億1150万円、社会教育館の耐震改修工事費2億5000万円、都市計画道路馬見塚芝宮線の新設整備事業4億2085万円などを計上している。一般会計は261億4000万円、うち普通建設事業費は前年度比0・6%増の57億47万円とした。
清掃センター(上高尾187−1)は建築から23年が経過し、老朽化しているため、延命化工事を計画。17年度は基本計画策定委託費500万円を盛り込んだ。18〜20年度の3カ年計画で設計施工一括で発注する見通し。躯体は残して2炉をメーンに大規模改修工事を実施し、15年は延命させたい考え。また、バイオマスエネルギー活用推進へ事業費200万円を計上、17年度中にバイオガス施設誘致を目指す。
県の世界遺産センターを誘致した富岡倉庫(富岡1450)は3号倉庫で耐震改修工事を実施、乾燥場で運営している「おかって市場」を入床させる予定。建物は1910年ごろに建設された土蔵造平屋建て、延べ床面積約265u。西側の一部を撤去し、ガラスを多用し大通りに面した開かれた市場とする。東側にはキッチンスタジオやギャラリーを設置、屋根には大開口部を設け、トップライトにより採光を確保する。
社会教育館(一ノ宮1465−1)は1936年に敷地面積1万609uへ建設したW造平屋建て、延べ床面積1460u。総ひのき造りの近代和風建築や和風庭園などの特徴は生かしつつ、全面的な耐震改修工事を行う。文化財施設で食事ができることなどを新たなアピールポイントにしたい考え。
このほかの主要事業は次のとおり。
【都市計画道路馬見塚芝宮線】
県道富岡神流線(通称学園通り、インター東通り)を東西に結ぶ延長450m、幅員14m(両側歩道含む)。17年度は用地買収や建物移転補償に予算を充てる。19年度に工事着手、20年度の完成を目指す。
【城町通り北長屋改修工事事業】
民間の器械製糸場「韮塚製糸場」とみられる建物を改修。工事費8015万円を確保した。W造平屋建て(一部2階建て)、敷地面積は約600u。
【市道6019号ほか1線道路改良舗装工事】
上信電鉄・上州富岡駅近くの市営駐車場から国道254号バイパスを結ぶ延長250m。幅員3mを幅員10m(片側歩道含む)に拡幅。17年度は工事費1億5200万円を充てる。
【上州七日市駅駅舎整備】
老朽化とバリアフリー対策のために駅舎を改修する。17年度は設計委託費500万円を計上し、市で発注。18年度は上信電鉄が駅舎改修工事を行う。
【認定子ども園園舎新増築工事補助金】
妙義保育園(妙義町下高田788)と中高瀬保育園(中高瀬413)の認定こども園への移行に伴う施設整備費の一部に補助を支給。補助金2億749万円を盛り込んだ。
【史跡旧富岡製糸場関連事業】
雪害により崩壊した乾燥場の復旧工事費2億6536万円、繭クラフトや座繰りなどの体験ゾーンとして整備する社宅76の保存整備工事費4300万円、煙突の保存整備工事に伴う実施設計委託費500万円などを確保している。