香川県教育委員会は17日に開会した2月定例県議会に、新県立体育館整備事業費を盛る2017年度当初予算案を提案した。現在策定中の基本計画を踏まえて、17年度から基本設計や建設地基礎調査等に入る。議会には17〜19年度(基本設計・実施設計)の債務負担行為2億0300万円も提案しており、5月末にまとまる基本計画を県民、県議会に示しつつ、年度後半にも設計を委託する考えだ。
同事業は高松市のサンポート高松に、競技スポーツ施設、生涯スポーツ施設や交流推進施設の機能を併せ持つ新県立体育館を建設するもの(写真)。
昨年12月に県がまとめた基本方針によると、メインアリーナは観客席5000席(固定席、可動席)以上で3350平方b程度。サブアリーナは1800平方b程度(ハンドボール1面、バスケットボール2面、バレーボール2面)の確保が必要だとした。体育館全体を見ると、他県の体育館の事例から建築面積で1万7000平方b(平均)、延べ床面積3万1000平方b(同)、敷地面積2万9000平方b(同)規模を挙げている。
石本建築事務所大阪支社(大阪市中央区)に委託し進めている基本計画では、施設利用者の利便性確保策の他、サンポート高松における動線と景観に配慮した建築物、駐車場などの配置計画(ゾーニング)を検討する。併せて施設規模と施設内配置の考え方を整理し必要な延べ床面積を試算。概算事業費と整備スケジュール(基本設計、実施設計、工期、県が行う発注期間など)や整備・管理手法も検討している。
基本計画の策定後、同案を県民、県議会に示しつつ、17年度後半にも基本・実施設計を委託する。ボーリング調査等の建設地基礎調査も併せて進め、管理・運営手法の検討や設計者選定に伴う所要額も予算案に計上している。基本設計、実施設計でそれぞれ約1年の期間が見込まれることから、19年度までの債務負担行為が提案されている。
早ければ18年度に新県立体育館の建設費を要求し、19年度で予算化されれば、年度後半の工事発注が見込まれる。
また、新県立体育館の外観等の検討で海上から見た視点や、サンポート高松にふさわしいものにする必要があるため、技術提案力などが発揮できる、プロポーザル方式による設計者選定が有力と見られる。
提供:建通新聞社